
災害時の避難生活では、急激な生活環境の変化や水不足により、口腔衛生状態が悪化しやすくなります。
なぜ口腔環境が悪化するのか
避難所では水道の停止に加え、菓子パンや加工食品といった炭水化物中心の食生活に偏りがちです。
また、トイレを気にして水分摂取を控えることで唾液の分泌が減り、お口の中の「自浄作用」が低下します。
その結果、細菌が増殖し、むし歯や歯周病、口臭といったトラブルが引き起こされます。
全身の健康への影響とリスク
口腔ケアの不足は、単なるお口の問題に留まりません。
特に高齢者の場合、増殖した細菌が肺に入ることで起こる「誤嚥性肺炎」のリスクが格段に高まります。
実際、阪神・淡路大震災では、災害関連死の中で肺炎が大きな割合を占めていたことが報告されています。
限られた環境での実践を
たとえ水が限られた厳しい環境であっても、口腔ケアを継続することは、全身の健康を守り、生活の質(QOL)を維持するために極めて重要です。